4.補修前準備~裏打ち
●補修前準備 補修紙の選定
本紙に対して負荷を生じさせない補修紙を選定するため、補修紙抄紙の専門家に繊維配合の異なる数種類の試作紙の製造を依頼します。試作紙を恒温恒湿槽に入れて温度・湿度を変化させることにより、特性検査を実施します。
試作紙に対してモアレ撮影(縞模様を試作紙に投影して歪みを視覚化させる撮影方法)を行い、モアレのズレ、あらかじめ印しておいた点模様の動きから、紙の挙動状況(相性)を確認して補修紙の選定を行います。
●補修前準備 染色材料の選定
補修紙の染色に用いる色料の選定に際しては、耐光性を確認するために補修紙を染色して、長時間経った後に色差測定を行い、決定します。
●補修 裂け当て
本紙の裂損部には裏面より和紙の中でも長期保存に適した
●補修 補填
本紙の欠失箇所は、補修紙に小麦デンプン糊とフノリを混合させたノリを使用して補填します。
●裏打ち 総裏打ち
専門家との協議により裏打ちが必要と判断される状態のものを選択し、楮紙で裏打ちを行います。
(北澤清貴)