東書文庫概要 東書文庫について

東書文庫概要

有形文化財:東書文庫

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 事務所の建物はアール・デコの影響を受けた装飾になっているといわれています。事務所玄関の直線的な構造と時計の文字盤はまさにアール・デコです。この時計は故障して動かなくなり、文字盤も一部脱落していましたが、今は最初の形に再現してあります。その際に白熱電球は蛍光灯に換えられましました。

 アール・デコは大正14年(一九二五)にパリで聞催された現代産業装飾美術・国際博覧会の装飾美術(des Arts Decoratifs)から生まれたものでこの博覧会によって手工的、曲線的なアール・ヌーボーに代わって栄えた、幾何学的デザインを多くとりいれた装飾芸術です。

 事務所玄関の階段脇の鋳鉄製グリルウォールは東京書籍のマークを中心にしたうつくしいデザインです。照明器具も当時のままで統一されたデザインになっています。

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 残念なことに戦時中に金属類の供出を強いられ、建物外部の金物はなくなってしまいました。事務所玄関脇の三つの丸いはめ込み窓につけられた肋骨状の金具や、足洗いの金具もそうです。もっと惜しいことに東書文庫の玄関ドアと玄関に入ったすぐ右の道路側に、はめ殺しの大きな窓ガラスがありますが、それぞれに当時はうつくしい装飾のついた鋳鉄製ブロンズ仕上げの格子がありましたがこれも失われました。幸いにその設計図面が残っていますので見て下さい(図1)。斜めの格子に同じ花柄があしらわれているうつくしいものです。

 工場に使われているタイルはスクラッチタイルといって、金具で引っ掻いたような縦縞の模様になっています。アール・デコの装飾です。しかし、事務所や東書文庫の外装はなぜかスクラッチではなく、縦縞を似せた模様のタイルになっています。それでもタイルの縦の目地は、横の目地と違えてタイルの色に合わせる気の使いようです。
板倉雅宣、東京書籍印刷『ふれあい』NO.107より
事務所玄関の鋳鉄製プロンズ仕上げ
のグリルウォ-ルの設計図面
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事務所玄関丸窓の格子&工場玄関と時計
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事務所の照明器具のデザイン
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工場のスクラッチタイル
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事務所の縦縞タイル
沿革